木育。
「木育」という取り組みがあります。
「きいく」ではなく、「もくいく」です。
「子どもをはじめとするすべての人びとが、木とふれあい、木に学び、木と生きる」ことを学ぶ活動、だそうです。(定義はいろいろあります)
木のおもちゃと触れ合う催し、木工ワークショップ、森林ツアーなどなど・・
・全国の行政、NPO、木材関連団体などがとてもユニークな取り組みをしています。
調べたら、川崎市でも、区役所などの一部を木質化したり、木で遊んで体感するイベントなどをやっていました。武蔵小杉に去年できたばかりの小杉小学校は、床、壁、天井がぜんぶ木!いいですねえ。
市の施設の木質化と、「木とふれあい、学ぶ」体験による啓発活動を展開しているようです。
でも、おそらくもっていきたいところは、生産側(森)と消費者(街)とで持続可能な消費循環をつくり、健全な形で森を維持すること、のはずです。森は、地域の生物多様性保全と防災機能、そして地球温暖化防止を担ってくれてますから、それには林業が成り立たないと駄目で、本当は建設業界にもっと国産の木を使ってほしい。でも、安い新建材や外材を選んでいるのは消費者だから、やっぱり我々消費者が「木と生きる」「木とつき合う」暮らしを意図的に選択しないといけないのだと思います。 「木育」の目指すところはそこではないかと思いますが、一度市の担当者と話してみたいです。
また、消費者は「森を守るために」と頭で考えるより、素直に木を感じればいいと思います。人はもともと木や土が好きですから、木の床をはだしで歩けば誰だって「いいなあ」「気持ちいい」と感じるし、その感性に素直に従って、暮らしに取り入れればいいと思います。大事なのはその感性をごまかさないことです。
安さばかり求めたら、自分の「好き」がみえなくなります。自分の「好き」は大事です。
これは見ための「好み」でなくて、全身が欲する「好き」のことです。
家にいるあいだ、ずっと肌が接し続けるのは床です。だから、暮らしに木を取り入れるなら、とにかくまず床です。床が本物の木になれば、清々しい空気に包まれた 、深く落ち着いた、安心感のある空間に変わります。木の床が、おおらかでシンプルな住まい方に導いてくれます。
木は、高くないです。得られる恩恵からしたら、国産の床材は安いです。すごい木も、すごくない木も、高くない。これがベッドや机になると高くなるけど、床材は高くない。家を新築したら大金がかかりますが、床材だけ買って自分で敷いても立派な「木の家」です。暮らすぶんにはそれで十分だし、自分で敷けば人件費がかかりません。賃貸にだって敷けます。
自分が応援したい製材所から床材を直接買って、それを自宅の床に敷いて、その営みを支えませんか?それが消費者が森と幸せに結びつくための、ひとつの賢い選択だと思います。
どこで木を買えばいいの? 自分で敷く自信がない、という方には、私がサポートします。
木を選び、自分で敷いて、その木と暮らす。
「木育」の本質的なあり方だと思うのです。
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