わたしが床に杉を敷きたがる理由。


今の家を建てる前に、新築マンションで12年暮らした。とてもいいマンションだったけど、7年くらいで「飽き」と「閉塞感」を感じはじめた。 いい家って何だろう、と模索して紆余曲折、たまたま出会った無垢の床材に目を奪われ、のんびりと3年かけてDIYで80㎡を敷きつめた。


木の癒しのパワーはすごい。でも、それ以上の「何か」が空間に宿った。 家は育てるもの、いや、育てつづけるものだった。


育てた住まいを手放すにあたり、不動産屋さんに、「この空間を引き継ぎたい人に手渡したい」と、思いを伝えた。 人は木の床を「いいねえ」とは言ってくれる。空間に何かを感じとってくれる人もいる。 でも、そういうものは、お金に換算されない。 時間をかけて宿った「命」が、無価値なものとして扱われる。


不動産取引とはそんなもの。でも、やっぱり、おかしい。


手をかけ、工夫することで空間に何かが宿る。

生きた木には人を癒すパワーがある。


それがわかる人に出会えたら嬉しいし、その価値を広げたい。その価値にお金を払ってほしい。


日本の杉は日本にしかない固有種だ。 人が健やかになる精油分が豊富で、吸放湿に優れ、あたたかい。 木造校舎の学校は、インフルエンザによる休校が鉄筋RC造の学校に比べて3分の1。 土は、多様な微生物が存在するゆえにウィルスが生存できないが、杉も、常に吸放湿しつづけ、微生物が存在しやすく、ウィルスにとっては過酷だ。


あたたかい、よく眠れる、ウィルスが生きづらい・・・「効果」を語り始めた途端、ほんとうのことなのにもどかしくなる。 手のひらから、確かに伝わってくるぬくもり。木は、材の形になってなお、生きていると感じる。いのちあるものに「効果」という言葉をあてがうのは、ふさわしくないように思う。


育てられ、伐り出され、乾燥する過程において、そのいのちを大切にされ、適切なやり方で扱われてきた杉は、人を健やかにする精油分をたくさん保持して、人に寄り添うのだ。こんな、人に寄り添うためにあるような杉を、余っているのに使わないなんて、どう考えてもおかしい。呼吸しない住まいに大金を払い、日本の森が廃れる。アホなのか⁈


ほとんどの人は、「木はいいなあ」くらいの認識しかしていない。 ホンモノの杉を床に敷くだけで、どれほどの恩恵があることか。 床。とにかくまず床。 まず1畳取り寄せて、ただ敷いて寝てみればいい。 理屈を知らなくても、寝てみれば、深呼吸すれば、わかる。


誰もが、添加物まみれの外材や、汗を吸わず、無菌状態でウィルスが存在しやすい、ツルツルの床や壁を選ばされている。 さほどこだわりがなく、安さに流される。 数世代に渡って、育てられたホンモノの杉が、単価あたりの価格比較だけであっさりと選択肢から外される。


売りに出したときの私のマンションと同じだ。


あたたかい関係から生まれる居心地よさ。 手をかけ大切に使われたモノと空間に宿る輝き。 生きた木が持つ暖かみや息づかい。 みえないけど、ある。


私はそういうものに囲まれて暮らしたい。 住まいは、そういうものであってほしい。 自分が満たされる場所であってほしい。


☟私の家

☟相棒S氏。DIYによる杉の床と壁が半端ない。

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